「コンサル一年目が学ぶこと」
ん?コンサル業界の指南書かな??私には関係ないか・・・
そう思っているそこのあなた!ちょっと待って!!
私も最初はそう思っていたよ。
一見、コンサル会社に勤めている人以外には関係なさそうなこのタイトルが、なぜテーマとなったのか。
本書のテーマを「コンサル一年目が学ぶこと」としたのは、外資系のコンサルティング会社の出身者が、業界や職種を問わず、さまざまな場所で活躍しているからです。
本書を読むことで、
・職業を問わず、業界を問わず、15年後にも役立つ普遍的なスキルを
・社会人一年目で学んだときの基礎的なレベルから
理解できるようになります。
つまりコンサル業界に勤めていなくとも、すべての職業で使えるビジネススキルを教えるぜってわけ。
実際本書の構成で面白いと感じたのが、4つのセクションに分けて30個もの仕事スキルを紹介しているところ。
この中から、これは最低限押さえておくべきだよねというスキルを3つに要約してご紹介します。
15年後も使える仕事スキル
話す技術
端的に話す
例えば、上司との待ち合わせに遅れているとき。
「今どこにいる?」
と聞かれて、
「ちょっと電車が遅れておりまして…」
などと言い訳をしている人を見たことありませんか?
これでは上司の求めている答えになっていません。
上司が知りたいのは、今あなたがどこにいるのかという事実です。
変な駆け引きをせず、言い訳をせず、言われたことにきちんとストレートに答えること
もし素直に「今〇〇駅にいます」と答えておけば、上司はあとどれくらいで到着するかの目安がつきます。
やらかしてしまったときは、どうしても言い訳を作りがちですが、素直にストレートに答えたほうが、仕事を前に進めやすいです。
文字にすると当たり前のことに見えるけど、意外とできてない人も多いよね
- 言い訳はしない
- 聞かれたことに素直に答える
思考術
ロジックツリーを使いこなす
ロジックツリーは、ある物事を進めるときに、論点を分析しながら小さく分解し、問題解決を図る方法です。
ロジックツリーを使いこなせるようになると、物事全体を俯瞰して捉えることができるようになります。
本書では「痩せる」というテーマを例に解説しています。
痩せる方法を考えたときに、
- ジムに通う
- 運動する
- 糖質を制限する
といったいろんな案がありますが、それらを並べる前にもう少し論点を整理する必要があります。
実際に図にするとこんな感じ。
「痩せるには?」という論点をツリー式に分解して、論点が洗い出されています。
普段の仕事でも、複雑な業務を任された場合は、ロジックツリーを活用することで、論点を分析しながら仕事を進めることができます。
本書にはロジックツリーを使いこなせるように鍛える方法も書かれているので、気になる方は本書をご覧ください。
ただロジックツリーには弱点もあるようで、
ロジックをつくっている張本人は、自分で間違いに気づくことができない
フィードバックのないまま、ロジックツリーづくりを上達させるのは難しい
つまり自分ひとりでやるには限界があるということみたいです。
本書には上司からのフィードバックや、スクールに通うなどが上達への近道だと語られていますが、正直結構大変です。
他者からのフィードバックが欠かせないというのは、かなり環境を選びそうだね。
- 物事全体を俯瞰して見る力が鍛えられる
- ひとりで上達させるのは難しい
ビジネスマインド
ヴァリューを出す
ここにきて精神論かぁ…と思った方。
違うのでご安心ください。本書ではビジネスに対する姿勢の話をしています。
ヴァリューとは付加価値のことで、わかりやすく言うと「相手に対する貢献」です。
この章は個人的に大事だなと思うんですが、
世の中には「仕事」ではなく「作業」をしてしまっている方がたくさんいます。
上司の顔色を伺って仕事をしたり、就業時間が過ぎるのをただ待っていたり。
そのあたりを本書は辛辣に突いてきます。
「あなたのその仕事にヴァリューはありますか?」
その仕事内容は、顧客・取引先・先方が期待していることですか?
仕事はどうしても自分を中心に考えがちですが、相手が求めていることをすることこそが、本当の「仕事」です。
また本書では社会人のスタンスについても述べています。
社会人は「消費者」ではなく、「生産者」。いかに会社に貢献するかと、その先の顧客の満足を考える
このスタンスの違いは、
学生はお金を払って教育を受ける「消費者」で、社会人は会社からお金をもらう「生産者」ということです。
- 相手が「価値がある」と思える仕事をする
みーるの考察
取り入れられるものだけでOK
本書では、社会人が身につけておきたいスキルとして30個紹介されているわけですが、個人的には取り入れられるスキルだけで十分だと思います。
私で言えば、今は新車ディーラーの営業マンをしているわけですが、デスクワーク術の章では今すぐ使わないスキルも混ざっていました。
また、すべてを取り入れるのはなかなか大変で、一気にやろうとすると逆に疲れちゃうかなと。
まずは本書の目次を眺めながら、実践できそうなスキルを学んでみてください。
それでは。
- 社会人一年目
- 仕事で思うように成果の出ていない若手社員
- 就活生
コメント